ブラック企業体験記 福岡編その5
ぼくがかつて勤務していたブラック企業には、お金の督促業務というものがありました。
その業務は基本は督促専属の部署があり、ぼくたち営業は普段は督促業務は行わないのですが、月に数回程度手伝いをすることがありました。
福岡から佐賀、長崎、大分まで督促の旅に出かけたこともありました 笑
そんなある日、ある女性のところに督促に訪問すると、本人が出てきました。
滞納されている状態なので、しっかりお支払いいただきたいという旨をお伝えすると、女性曰く「入院してて払えなかったんです。もう少し待っていただけませんか?」
とのこと。
その言葉は恐らく嘘ではないだろうと思われるほど女性の顔は青白く、かなり弱っている感じの印象でした。
とりあえず所長に相談。すると返答は・・・
「滞納者はクズだから。どうせ嘘ついてるし。いいから払わせて」
という回答。
ぼくはその女性に「〇月〇日までに支払ってください。もし支払いが不履行となった場合云々」などという趣旨の書かれた督促状を渡し、その場を後にしました。
帰りの車の中でぼくは1人泣いていました。
社会の役に立ちたい。そう思って社会に出たはずなのに、現実のぼくは会社に押し付けられた過剰なノルマをこなすために毎日無理な売り込みを行い、挙句の果てには困っている人を追い詰めるようなことまでしている。
この瞬間、ぼくはこのブラック企業と縁を切ることを決意しました。
つづく。
今日も素敵な1日を。
たきまなぶでした。