【GmailのSMTP設定】OAuth認証の手順を丁寧に解説

以前の記事で、「Booking Packageのメールが届かない原因と対処法」を解説しました。
Gmailを使ってWordPressからメールを送信するには、Googleのセキュリティ基準を満たす「OAuth認証」が必要になります。
OAuth認証を行うことで、WordPressとGmailアカウントが安全に接続され、Booking Packageからの通知メールが正しく送信できるようになります。
今回は、OAuth認証の手順について詳しく解説していきます。
OAuth認証とは
OAuth認証(オーオース認証)とは、パスワードを教えずに、外部のアプリケーション(WordPressなど)にGmailアカウントへの限定的なアクセスを許可する仕組みです。
Gmailはセキュリティの観点から、従来の「アプリパスワード」などによる接続を制限しており、SMTPを使ってメールを送るには、このOAuth認証が必須となっています。
OAuth認証の手順
有効化〜情報入力
まずはGoogle Cloud Consoleにログインします。
ライブラリから「Gmail API」を検索し、「有効化」しておきます。


左側のメニューにある「認証情報」>「+認証情報を作成」>「OAuthクライアントID」をクリックします。

「同意画面を構成」→「開始」をクリックします。


ここから必要な情報を入れていきます。入力する情報は以下の4つです。
- アプリ情報
- 対象
- 連絡先情報
- 終了
順番に解説していきます。
①アプリ情報
- アプリ名
わかりやすい名前でOKです。例→WordPress Gmail SMTP設定 - ユーザーサポートメール
お問い合わせがあった際に連絡を受けるメールアドレスを入力します。通常は、サイト運営者のメールアドレスが用いられます。

②対象
内部か外部かを選択します。今回は外部を選択します。

③連絡先情報
連絡先のGmailアドレスを入力します。通常は①で入力したユーザーサポートメールと同一のGmailアドレスを入力します。

④終了
「Google API サービス:ユーザーデータに関するポリシー」にチェックを入れ、作成ボタンをクリックします。

クライアントIDの設定
次にOAuthクライアントIDの設定を行います。
※今回はWordPressでのプラグイン「WP Mail SMTP」での設定という前提で解説をします。
アプリケーションの種類は「ウェブ アプリケーション」を選択します。
名前は任意のものを入れます。後で見た時にすぐにわかるよう、なるべくわかりやすいものがおすすめです。

承認済みのリダイレクト URIの箇所に、WP Mail SMTPの設定画面にある、「https://connect.wpmailsmtp.com/google/」
を貼り付けます。


クライアントIDとクライアントシークレットが発行されるので、これをコピーしておきます。

公開設定
次に、左側のメニューから「公開ステータス」の下にある「アプリを公開」ボタンをクリックします。

画像のような画面が表示されるので「確認」をクリックします。

これで本番環境へ変更が完了となります。
先ほどコピーした「クライアントID」「クライアントシークレット」をWP Mail SMTPにコピー&貼り付け、設定を保存ボタンをクリックします。

Googleからのアクセス確認はすべて許可をしてGoogleアカウントと接続します。
OAuth認証の設定を終えたら
Googleとの接続設定が完了したら、WP Mail SMTPプラグインの設定画面でクライアントIDとクライアントシークレットを入力し、テストメールを送信してみましょう。
問題なくメールが届けば、OAuth認証によるGmailとの連携は成功です。
手順がやや多く感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、WordPressから安定してメールを送信できるようになります。