AI Overviewsに必要な対策とは | クリックが減っても慌てなくていいケースと、見るべき指標

最近Googleで検索すると、検索結果のいちばん上に「AIがまとめた文章」が出てくることがあります。
- 検索順位は落ちていないのに、クリックが減った気がする
- 記事を読まれずに、検索で完結している気がする
- そもそもあの“AIの要約”って何?
こう感じたことがある方に向けて、この記事ではAIオーバービューズ(AI Overviews)をできるだけやさしく説明しつつ、実務的にいちばん大事な「数字の見方」「記事の作り方」まで、まとめて解説します。
AIオーバービューズ(AI Overviews)とは?
AIオーバービューズは、Google検索結果に表示される「AIによる要約(概要)」です。
ユーザーの質問に対して、AIが複数のWebページを参考にしながら、答えを短く整理して表示します。
例えば「確定申告と年末調整の違い」と調べると、検索結果の一番上に、下のように表示されます。

イメージとしては、
- これまで:検索 → 気になる記事を開いて読む
- これから:検索 → 上にAIの要約 → 必要なら記事を読む
という流れが増えた、という感じです。
| 従来の検索 | AI Overviews |
|---|---|
| 自分で記事を読む | AIが要点を整理 |
| 複数サイトを行き来 | 1画面で概要把握 |
| 調べる力が必要 | 初心者でも理解しやすい |
いつも出るわけではない
AIオーバービューズは、すべての検索で出るわけではありません。
出たり出なかったりしますし、「昨日まで出ていたのに今日は出ていない」ということも起きます。
この理由はざっくり言うと、Googleがその検索で役立つかどうかを見ているからです。
役に立たない(見られない/使われない)と判断される検索では、表示が控えめになります。
なぜAIオーバービューズが出ると、クリックが減るのか?
ここがいちばん重要なポイントです。
AIオーバービューズが出ると、検索者は検索結果の時点で「答えの概要」を読めてしまいます。
そのため、次のような現象が起きやすくなります。
- 概要だけで満足する人は、記事をクリックしない
- 「比較・選び方・注意点」など深い情報が必要な人は、記事をクリックする
つまり、クリックが減る可能性はある一方で、クリックしてくる人の検討度が上がることもあります。

なので、AIオーバービューズの話は「アクセスが減る/増える」だけで終わらせると危険で、どの数字が落ちて、どの数字が落ちていないかを見る必要があります。
【実例】あるオウンドメディアで起きた変化:クリックは減った。でも成果は落ちていない
ここからは、私が関わっているあるオウンドメディアでの実例を、できるだけ一般化して共有します。
起きたこと
- 検索からの流入(PVの母数)が減った
- それに伴いクリック数も減った
この時点だけ見ると、「やばい、SEO対策の効果が落ちた」と思いがちです。
しかし、ここで確認を止めないのがポイントです。
次に確認したこと(ここが大事)
私は次の順番で見ました。
- 記事のCTR(検索結果でのクリック率)
- 記事 → LPへのCTR(記事からLPに進む割合)
- LP上のCTA(問い合わせ・申込み・ダウンロードなど)の動き
すると、こういう状態でした。
- 記事のCTRは大きく落ちていない
- 記事→LPへのCTRも落ちていない
- CTAの動線も維持できている
つまり、「クリック数は母数の減少により落ちたが、来た人の行動は維持されている」ということです。
解釈:AIで概要だけ欲しい層が減り、検討層が残った
今回のサービスでは、単なる定義だけではなく、
- 料金の考え方
- 利用シーンの具体例
- 条件や注意点
- 地域差、予約前に確認すべきこと
など、要約だけでは判断が難しい情報が多い領域でした。
そのため、
- 概要で満足する層はAIオーバービューズで離脱
- 具体的に検討している層は、記事を読み、LPへ進む
という「役割分担」が起きている可能性がある、と考えています。
ここを間違えると危険:PVが落ちた=失敗、ではない
AIオーバービューズが話題になると、つい焦ってしまいます。そして、よくある「やりがちなミス」がこちらです。
- タイトルを過激に変える(クリック狙いに寄せすぎる)
- 文章を無理に短くする(薄くなる)
- 結論だけを前に出しすぎて、根拠が消える
- なんでもFAQ化して、読み物として崩れる
もちろん改善が必要なケースもあります。
でも、先ほどの例のように「母数が減っただけ」なら、むしろやるべきことは違います。
PVではなく、次の行動が維持されているかを先に確認する方が、判断を誤りにくくなります。

私が実感した「AIオーバービューズ対策の記事の書き方」3つ
ここは「AIに合わせる」というより、人が読みたくなる構造に戻す話です。結果的に、AIオーバービューズにも拾われやすくなります。
1)説明で終わらせず「判断材料」を書く
AIは説明が得意です。だから説明だけの記事は要約されやすい。
そこで、記事の価値を「判断」に寄せます。
例えば介護タクシーを題材とした記事を書く場合、
- 介護タクシーを使うべきケース/使わなくてもよいケース
- 予約前に確認すべきチェック項目
- 料金のトラブルを避けるポイント
- 初めて利用する人がつまずく点
こういう「読者が決めるための材料」は、要約だけでは足りません。
2)見出しは「検索者の次の疑問」の順に並べる
検索者は、1つの疑問が解決すると、次の疑問が出ます。
- 何?(定義)
- なぜ?(理由)
- どうすれば?(方法)
- どれがいい?(比較)
- 注意点は?(失敗回避)
この順番で見出しを作ると、読みやすくなり、結果的に引用もされやすいです。
3)最後に「人間が欲しい情報」を置く
AI要約で満足しない人が最後に求めるのは、だいたいここです。
- 具体例
- 失敗談
- 現場感(運用で何が起きるか)
- すぐ使えるテンプレ・チェックリスト
なので記事の後半に、こうした実務の芯を置くと強いです。
要約で済まない読者が、ちゃんと読み切ってくれます。
あなたのサイトは影響を受けている?簡易チェック(Yes/No)
ここからは、読者が自分で判断できるように「簡易診断」を置きます。
当てはまるものにチェックしてみてください。
□ 検索順位は大きく変わっていないのに、クリック数が減った
□ 表示回数(インプレッション)が減っている
□ ただし、CTRは極端に悪化していない
□ 記事からLPへのCTRや、問い合わせ率は維持されている
□ 用語解説系の記事ほど影響を受けている気がする

チェックが多い場合
AIオーバービューズなどの影響で、概要で満足する層が離脱している可能性があります。
ただしそれは必ずしも悪いことではなく、検討度の低い層が減って、検討層が残っているケースもあります。
逆に、次のような場合は要注意です。
- CTRも落ち、LPへのCTRも落ち、CTAも落ちた
→ この場合は、検索意図とのズレや、導線などを見直してみましょう。
AIオーバービューズ時代、記事の役割は「調べるため」から「決めるため」へ
AIオーバービューズによって、検索の入口は変わりました。
でも、記事の価値がなくなったわけではありません。
むしろ、役割がハッキリ分かれてきた印象です。
- AI:概要をつかむ(早い)
- 人の記事:判断する(納得する)
なので、これから強い記事は、「説明」よりも「判断」「具体」「現場」を持っている記事です。
条件が複雑で、利用者の状況がバラバラな領域ほど、人間のための情報が必要になります。
まとめ:AIオーバービューズが出ても、慌てる前に「見るべき数字」を変える
AIオーバービューズは、Google検索に突然現れた“新しい入口”です。
その影響でクリック数が減ることはありえます。
でも、そこで焦って「とにかくPVを戻す」に走ると、判断を誤ることがあります。
まず見るべきは、
- CTRは落ちているか?
- 記事→LPのCTRは落ちているか?
- CTA(成果に近い行動)は落ちているか?
です。
もし「母数が減っただけ」で、成果が維持されているなら、それは検索の役割分担が進んだだけかもしれません。
いつの時代も「価値のある情報を届ける」という本質は変わりません。
「SEOは終わる」という極端な論調に振り回されることなく、「質の高い情報」を粛々と提供し続けていきましょう。








