30代後半から半年間プログラミングを独学で学んだときの話
今回は30代後半でプログラミングを独学で半年間学び、その勢いで独立をしたある無謀な男の話をしたいと思います。
もちろんこの無謀な男とはぼく自身のことで、独立して個人で仕事がしてみたいと思ったことがきっかけで、プログラミング学習をはじめました。
今は本業でWebサイトの制作や、Webマーケティングを3年弱、その傍で某大手プログラミングスクールの講師を約1年しています。(2023年12月現在)
ここ数年、副業やフリーランスとして独立する等、個人で仕事をする方が非常に増えてきています。
個人で仕事をすることと非常に相性がいいプログラミングも非常に人気があり、ここ数年でプログラミングスクールもかなり多くなりました。
今回はそんなぼくがプログラミングを学んだきっかけと、どんな学習をしていたか、どうやって学習時間を捻出していたかをご紹介します。
プログラミングを学ぼうと思ったきっかけ
冒頭でも言及しましたが、独立したい、という思いが以前からありました。
そんな中、 YouTubeでマコなり社長や両学長の動画を見て、「プログラミングを学んでスキルを身につければ独立して稼げるようになれそうだ」と思ったのがきっかけで、2020年9月にプログラミング学習をスタート。
当時はIT企業で営業の仕事をしていたものの、あくまで営業だったため、プログラミングの知識は一切なく、完全に1からのスタートでした。
ただ「自分はプログラミングのセンスがあるし絶対やれる!」という一切根拠のない謎の自信だけはありました 笑
プログラミング学習でまず始めたこと
まずはプログラミング学習に関して様々情報を集めました。
ぼくの場合は、スクールは初めから考えておらず、独学で学ぶことを決めていました。
その理由は、ぼくの場合は元々独学が好きで、大学受験、簿記の取得、TOEICの学習等、これまで数多くの学習を全て独学で行ってきました。
巷では多くの方が、プログラミングを学ぶ際は「仲間をつくる」ことを推奨しています。
もちろんこれは間違っていないと思います。
あくまでぼくの場合は一人の方が学習に没頭できる、ということに過ぎません。
情報を収集した結果、どうやら「Progate」というサイトがプログラミング学習にかなりいいらしいということで、さっそくProgateでHTMLとCSSの学習からスタートしました。
HTML/CSSを選んだのは、まずは学習の取っ掛かりとしては良さそうだったから、という安直な理由です 笑
独学で行った学習内容
Progate含め、半年間で学習に使用した教材をご紹介します。
Progate
前述の通り、まずはProgateでHTML/CSS、Sass、JavaScript、jQuery、Node.js、PHP、SQLを各3周ずつ学習しました。
なぜこれらの言語を選んだのかというと、クラウドワークスやランサーズで募集されている仕事を調べた結果、これらが需要がありそうだと思ったからです。
上記言語をProgateで3周ずつ学習した結果・・・
少し理解した気にはなれました 笑
これはProgateの問題ではなく、ぼくの理解がなかなか追いつかなかったということに他なりません。
Progateは分かりやすく丁寧で、実践練習もできて非常にいい教材だと思います。
実際プログラミングスクールの生徒さんにも、時々Progateでの学習をおススメしています。
このクオリティで月額990円〜というのは、非常に良心的だと思います。
書籍
次は各言語の書籍を購入し学習。
HTML/CSS、JavaScript、jQuery、PHPの本をそれぞれで3冊程度学習をしました。
書いてあることをとにかく真似て形にする、ということばかりをやっていました。
あとはどの書籍も3周づつくらいやったと思います。あれこれ手を出すよりも、1つを深く掘り下げた方がいいと個人的には思います。
それでも今思うとおそらく3割程度しか理解できていなかったと思います 笑
YouTube
YouTubeを活用した学習もよく行っていました。
当時は日本でのプログラミング学習のチャンネルがあまり多くなかったため、海外の解説サイトをよく見ていました。
書籍と同様、見よう見まねで様々サイトや、Webアプリをつくっていました。
今見るとかなり恥ずかしい作品ばかりですが、当時は自分が書いたコードで何かができていく過程がただ楽しく、感動の日々でした。
学習時間をどうやって捻出したか
社会人で働きながらの学習は、「学習時間をどうやって捻出するか」が誰もがぶち当たる壁になります。
プログラミングスクールの講師をしていても、これは生徒さん全員が例外なくぶち当たる壁です。
世間一般の社会人は仕事だけでもかなり忙しそうにしているのに、そこに学習を加えれば大変なのは当然です。
かと言って嘆いていてもなにも進まないので、なんとかするしかありません。
ぼくの場合はどう時間を捻出していたのかをご紹介します。
会社の近くに住んで朝学習をする
ぼくは会社から徒歩15分のところに住んでいました。
通勤時間の長さは仕事の満足度に直結するとわかっていたため、あえて会社の近くに住みました。徒歩であれば通勤ラッシュのストレスもほとんどない上に運動にもなり、かなり快適でした。
過去、通勤に1時間半以上かけていたこともあったため、職場が近いことの快適さは身に染みて感じました。
ぼくは元々早起きが比較的得意だったこともあり、朝5時に起きてプログラミング学習を行っていました。
朝だけで1時間半〜2時間くらいの学習時間を確保できたことはかなり大きかったと思います。
しかも朝は集中力も高い上に誰からも邪魔が入りません。
人によって体質があるため、朝の学習が万人に有効なわけではありませんが、夜型でない人には朝学習が圧倒的にオススメです。
隙間時間を活用する
忙しい社会人であればこの隙間時間を活用するこがかなりキーポイントになってきます。
移動時間、商談と商談の間の時間、お昼休憩等、どんなに忙しい人でも隙間時間というのは必ずあります。
このちょっとした隙間時間にスマホをダラダラと見ていませんか?
ぼくもやってました 笑
5分の隙間時間が作れれば学習は可能です。この時間をどう生かすかがとても大切です。
たかが5分と感じるかもしれませんが、こういった小さな積み重ねを軽視する人は絶対に成功しません。
世の中のどんな成功も、この小さな積み重ねを愚直に続けてきたことで成功をしています。
ちなみにぼくの場合は、営業職で比較的自由な時間が多かったことと、担当の営業エリアが自分が住んでいるところから近かったこともあり、時間が空けば家に帰ってプログラミングをしていました。
ただこれは多くの方にとってあまり再現性がない方法な上に、最後は会社にバレてめちゃくちゃ怒られたので、全然おススメできません 笑
そこで、プログラミングスクールの生徒さんたちが実践していた隙間時間の学習方法をご紹介します。
- 通勤時間にYouTubeで学習をする
- 5分時間ができたらProgateをスマホで利用する
- 通勤中に案件に応募する
- 書籍を読む(スマホで電子書籍)等
知恵を絞ればいくらでも出てきます。
「忙しいから」と諦めるのは簡単です。
でも人生を変えたいなら、言い訳をする前に「どうやったら実現できるか」に自分の全エネルギーを注いでいきましょう。
If-Thenプランニングを活用する(帰宅後の学習)
If-Thenプランニングというのは、「もしAをしたら、Bをする」といった形で、何かを行う際に、何をしたらこれをする、といった行動開始のルールを決めることです。
例えば、
「晩御飯を食べ終わったらPCを起動する」
といった形で、現在すでに行なっている習慣と紐づけることがポイントです。
これに慣れてくると、行動が習慣化されやすく、学習を始めるハードルを一気に下げることができます。
特に夜は仕事の疲れもあり、1日のエネルギーがあまり残っていない状態なので、意志力も弱くなっています。
物事はスタートするときが一番エネルギーを使うため、このスタートのハードルをいかに下げるかが重要なポイントです。
If-Thenプランニングは、一定期間続ければかなりの確率で習慣化に成功できるのでオススメのテクニックです。
ぼくの場合は、
帰宅→晩御飯を食べる→プログラミングの学習をする
の流れをIf–Thenプランニングで習慣化しました。
ただ前述の通りぼくはどちらかと言うと朝型のため、夜の学習はあまり頭に入っていなかったように思います。
休日の過ごし方
休日は、ここまで読んでくださった方なら察しがつくと思いますが、休日もプログラミングをひたすら学習していました。
実はこの当時は副業でせどりも行っており、休日は勉強と副業を同時並行で行っていました。
とても大変ではあったものの、日々がとても充実していてとても楽しかったことを覚えています。
独立するためにやめたこと
社会人をしながらの学習となると、現在の生活の上に単純にプログラミングを加えるのはけっこうハードモードです。
なぜならこの忙しない現代社会で奮闘するあなたは現時点ですでに十分忙しいはず。
1日は24時間しかないため、何かを得るためには、何かを捨てなければなりません。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズも
「最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ」
と言っています。何をするか以上に、実は何をしないかを決めることが人生においては重要です。
ぼくが学習時間を確保するために行ったことを挙げていきます。
残業
やむを得ない場合を除き、基本残業はやめました。
それまでは月40〜50時間程度は残業をしていましたが、これを10時間未満に減らしました。
「残業はしない」と決めて仕事をすると、残業しないためにどうしたらいいか段取りを組むようになっていきます。
はじめは周りの目を気にしていましたが、実際定時で帰っても仕事に支障を出していなければ特に誰からも何も言われることもなく、完全に自分だけの取り越し苦労でした。
帰りづらいと感じたときは、「周りの目と自分の人生どっちが大切なんだ?」と自分に言い聞かせ、勇気を出して定時であがっていました。
お酒、飲み会
お酒を完全に断ちました。
ぼくは元々はお酒が好きで毎日晩酌をしていましたし、飲み会も週に1〜2回くらいは行っていました。
正直に言うと依存症になりかけていたくらいのレベルだと思います。お酒をやめるのは本当に大変でした。
それでもやはりお酒を飲んでいる時間は、ぼくにとってはストレス解消というよりは、もはや惰性以外の何物でもない時間になっていました。
お酒をやめることで時間ができただけでなく、睡眠の質が上がり自己肯定感もアップし、毎日爽快になった上、お金を使わなくなったので貯金も増えました。
断酒という選択はやってみると本当にいいこと尽くしでした。
独学に向いている人、向いていない人
こんな感じで仕事以外の時間(時には仕事中も)毎日プログラミング学習に没頭しました。
ぼくは独学でプログラミングを学び、半年後に独立しましたが、決して覚えが早かったわけではありません。
独立当初はスキルがなさすぎて、ひたすら壁にぶち当たってはなんとかして乗り越える、ということの連続でした。
現在は現役でプログラミングスクールの講師をしながら様々な生徒さんを見てきた中で、ぼくが感じた独学に向いているタイプと向いていないタイプをご紹介します。
独学に向いているタイプ
- 自分で創意工夫ができる
- 言い訳をしない
- 学んで何を得たいか目標が明確になっている
- 学習のリズムを習慣化することができる
- 学びに自分で楽しさを見出すことができる
独学に向いていないタイプ
- 他責思考
- 言い訳が多い
- 学ぶ目的が不明確
- 学ぶプロセスを楽しめない
まとめ
プログラミングスクールの講師をして数多くの生徒さんを教えてきてわかりましたが、独学よりきちんとスクールに通って学ぶ方が習得のスピードは全然違うと感じています。
やはり可能であればスクールに通って学習をした方が目標達成までの期間は短くなると思います。
ただ今はプログラミングの教材もかなり多くなり、独学でもしっかり学ぶことはできます。
高額な金額を払ってスクールに通っても、途中で挫折してしまう生徒さんもいらっしゃいました。
結局最後は自分のやる気で決まります。あなたが本気なら独学でもプログラミングは十分身につけることができます。
年齢や仕事の状況は自分の創意工夫で乗り越えられます。
そんな言い訳をする暇があったら1秒でも早く学習を開始しましょう。というのがぼくの個人的な意見です。
人生を変える一歩を踏み出すのは常に「今」、「この瞬間」です。
自分が生きたい人生を歩んでいきましょう。
それではまた!