【現役ひとり社長が解説】ひとりビジネスで本当に使えるAIツール10選!

ひとりビジネスの場合、商品企画、集客、営業、販促物の制作、経理、事務作業など、多種多様な業務を基本ひとりで行うことになります。
近年AIが急速に浸透してきたことにより、そんなひとりビジネスの業務の効率化を大きく進めることができるようになりました。
ひとりビジネスの社長にとって、「時間をつくる」「苦手を補う」この2つを叶えるAIツールの活用が、大きな武器になります。
私も現在はなるべくAIで効率化できる作業はAIに行ってもらっています。
そのため、業務の外注をすることもかなり減りました。
今回は、本当にひとりビジネスで使えるAIツールをジャンル別に10個ご紹介します。
なお、ChatGPTについては、私もかなり使ってはいますが、すでにほとんどの方がご存知だと思うので、今回はあえて除外しています。
※今回の情報は2025年7月時点での内容になっております。
1. Notion AI|考えを整理しながらコンテンツをつくる“頭脳型”AI

Notion AIは、ドキュメント作成ツール「Notion」に組み込まれたAI機能です。
アイデアの要約や構成作成、文章の整形、タスクの分類など、ひとりビジネスで求められる「情報の整理」をサポートしてくれます。
単なる文章生成ではなく、思考を「構造化」しながらドキュメントを作っていけるのが大きな特徴です。
活用例
たとえば、サービスの紹介ページを作ろうとしたとき「自分のサービスの魅力って何だろう?」「伝える順番はこれでいいのか?」と迷うことはありませんか?
そんなとき、Notion AIに「このサービスの強みを整理して、紹介文の構成案を出して」と頼めば、セールスポイントをわかりやすく整理し、構成のたたき台を提案してくれます。
ブログ構成の骨組み、SNS投稿文の要約、ToDoリストの分類にも活用できます。
メリット・デメリット
Notion AIは、情報の整理と構成づくりが得意なので、「何を書けばいいか分からない」「話があちこちに飛んでしまう」といった悩みを持つ人にぴったりです。
ただし、表現の自然さや文章の魅力という点ではChatGPTに劣る場面もあるため、最終的な仕上げは別ツールとの併用がおすすめです。
メリット
- 思考整理・構成作成に特化している
- 要約・分類が得意で頭の中がスッキリする
- Notion内でそのまま資料化できて便利
デメリット
- 表現の柔らかさや自然さはやや弱い
- 無料プランでは利用制限がある
2. Copy.ai|短く刺さるセールス文を作る“コピーライターAI”

Copy.aiは、商品紹介文やSNS投稿、LP(ランディングページ)などのマーケティング向けコピーを得意とするAIツールです。
あらかじめ用意されたテンプレートにキーワードや商品情報を入力するだけで、複数の案を一瞬で生成してくれます。
ChatGPTと比べると「短く、キャッチーなコピー」に特化しており、「売れる言葉が思いつかない」ときの強力な味方になります。
活用例
たとえば、自社商品のセールスページで「冒頭のキャッチコピーが決まらない」と悩んだとき、Copy.aiに商品名や特徴、ターゲット層を入力するだけで、「〇〇に悩むあなたへ」「たった3分で解決」など、複数のアイデアを瞬時に出してくれます。
また、InstagramやLINEの販促用メッセージにも活用でき、「伝わる言葉」が必要な場面で重宝します。
メリット・デメリット
Copy.aiは、スピーディに複数案を出してくれるので「ゼロから考える時間」を大幅に削減できます。ただし、日本語の自然さや感情のニュアンスはやや弱いため、仕上げは自分の言葉で整える必要があります。
メリット
- セールスコピーや広告文に特化している
- 複数パターンを一瞬で提案してくれる
- テンプレートが豊富で初心者にもやさしい
デメリット
- 日本語表現はやや直訳的な印象がある
- 感情表現や温度感の微調整は必要
3.Gamma|提案書・営業資料を一瞬で整えるAIプレゼンツール

Gammaは、テキストを入力するだけで、洗練されたスライド資料を自動で作成してくれるAIプレゼンツールです。営業資料やサービス説明、プレゼン提案などに必要な構成・デザインを一気に整えてくれるのが特長です。
PowerPointやGoogleスライドのような操作不要で、ドラッグ&ドロップだけで見た目も整うため、デザインが苦手なひとり社長でも安心して使えます。
活用例
たとえば、新しいサービスを立ち上げたとき。その魅力をわかりやすく伝える提案資料をつくるのは手間がかかります。
そんなときGammaを使えば、「事業の目的」「提供する価値」「料金プラン」「導入事例」など、よくあるスライド構成を自動で提示してくれ、しかもおしゃれなデザインで出力されます。
クラウドベースで簡単に共有も可能です。
メリット・デメリット
Gammaの最大の強みは、内容とデザインの両方を自動化できる点です。「伝える内容はあるけど資料作成が苦手」という人には非常に頼れる存在です。
一方で、完全自動なぶん「自分のこだわりを細かく反映させる」にはやや限界があります。また、日本語フォント対応は今後の改善に期待です。
メリット
- テキストを入力するだけでプレゼン資料が完成
- 営業資料・提案書・LP構成にも応用可能
- デザインセンスがなくても洗練された仕上がりに
デメリット
- 細かいカスタマイズには限界あり
- 日本語フォントや表現には一部不自然な箇所も
4. Canva(Magic Design)|非デザイナーの味方!バナー・チラシも即完成

Canvaは、誰でも直感的にデザインができるツールとして有名ですが、「Magic Design」というAI機能を使えば、入力したキーワードや画像から自動で複数のデザイン案を提案してくれます。
SNS投稿バナーやチラシ、プレゼン資料など、ひとりビジネスで必要になる「見た目を整えるもの」を効率よく作ることができます。
活用例
たとえば、Instagram投稿用の画像を作りたいとき。「おしゃれにしたいけど、デザインのアイデアが浮かばない…」という悩みはありませんか?
そんなときCanvaのMagic Designに「〇〇の商品紹介用」と入力すれば、自動で複数のバナーデザインが表示されます。
そのまま写真や色、文字を入れ替えるだけで、“それっぽい”デザインが数分で完成します。
メリット・デメリット
Canvaはとにかく操作が簡単で、初心者でも迷いなく使えるのが魅力です。ただし、細かい操作性やオリジナリティの点では、IllustratorやPhotoshopなどの専用ツールには劣る面もあります。
メリット
- デザイン初心者でもすぐに使えるUI
- テンプレートが豊富&AIで提案も出る
- チラシ・SNS投稿・資料など何でも作れる
デメリット
- オリジナリティを出したい場合は物足りない
- フォントや画像によっては有料素材になる
5. Motion|スケジュールとタスクを自動整理してくれる時間管理AI

Motionは、タスクの締切や優先度をもとに、1日のスケジュールを自動生成してくれるAIカレンダーです。
「何から手をつければいいか分からない」と感じるひとり社長にとって、時間管理の強力なサポーターになります。
活用例
たとえば、クライアント対応、請求書作成、ブログ執筆…とやることが多すぎてパニックになる日。Motionにタスクと期日、作業時間の目安を登録しておけば、自動で「今日やるべきこと」とその順序を提案してくれます。
Googleカレンダーとも連携可能で、実際の予定と重ねて調整も可能です。
メリット・デメリット
やるべきことが整理されることで、集中力のロスや時間の浪費を防げます。一方で、英語UIに不安がある方や、柔軟な予定変更が多い業種には若干の慣れが必要かもしれません。
メリット
- タスクを登録するだけで予定表を自動作成
- 優先順位や空き時間を踏まえてスケジュール提案
- 集中できる環境が自然に作れる
デメリット
- 日本語UIには非対応(操作は比較的簡単)
- スケジュールに縛られる感が苦手な人には不向き
6. Krisp|自宅でも“プロっぽい音声”を実現するノイズ除去AI

Krispは、ZoomやGoogle Meetなどのオンライン会議で、周囲の雑音をリアルタイムで除去してくれるAIツールです。
たとえば子どもの声や生活音、キーボードの打鍵音などを自動でカットしてくれるため、オンライン商談や講座運営などで「聞き取りやすさ」と「印象の良さ」をアップさせられます。
活用例
自宅でのオンライン打ち合わせ中に、突然近所の工事音が…。Krispをオンにしていれば、相手側にはその音が一切聞こえず、スムーズな商談を継続できます。
また、自分のマイクだけでなく、相手の音声もクリアにすることができるので、相手側の環境が悪い場合でも会話が成り立ちます。
メリット・デメリット
「聞き取りづらい」というだけで信頼を損ねることもある今、Krispは“音の印象”を改善してくれる強力なツールです。無料プランでも十分効果が体感できます。
メリット
- ワンクリックで背景音・雑音を自動除去
- 相手の音声にもフィルターをかけられる
- インストール後すぐに使える手軽さ
デメリット
- 一部機能は有料(無料でも基本はOK)
- まれに人の声までカットされることがある
7. SurferSEO|SEO記事制作を科学的に最適化する分析AI

SurferSEOは、Google検索上位に表示されている記事を分析し、キーワードの最適な出現頻度や構成案を提示してくれるSEO支援ツールです。
ひとりビジネスでブログを使って集客したい人にとっては、非常に頼れる“裏方”になります。
活用例
たとえば、「LINE公式アカウント 集客」などのキーワードで記事を書きたいとき。SurferSEOを使えば、関連語・目次構成・語数・見出し例などが一覧で提示され、自分の記事が検索上位に入りやすい形で整えられます。
ChatGPTと併用することで、構成づくりから本文執筆まで一気に時短可能です。
メリット・デメリット
SEOの専門知識がなくても「検索に強い記事構成」がわかるので、情報発信に力を入れたいひとり社長には非常におすすめ。
ただし、UIはやや英語寄りで、使い慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。
メリット
- 検索上位を狙える記事構成を自動提案
- 他ツールと併用することで爆速で記事が書ける
- 数字に基づいた客観的なアドバイスが得られる
デメリット
- 英語UIが中心(Chrome翻訳で十分使える)
- 月額プラン制(継続利用する人向け)
8. Opus Clip|動画から“売れる”短尺コンテンツを自動生成

Opus Clipは、長尺の動画(YouTube・セミナーなど)をもとに、SNS向けの短尺動画を自動生成してくれるAIツールです。字幕・タイトル・要点の抽出も自動で行ってくれます。
活用例
たとえば、30分のセミナー動画をSNSで再利用したいとき。Opus Clipを使えば「注目ポイントだけを抜き出し、字幕付きのショート動画」に加工してくれます。
これにより、動画編集の手間をかけずに“情報の再利用”と“露出拡大”が同時に実現できます。
メリット・デメリット
動画を中心にコンテンツを発信している人にとっては、非常に時短効果の高いツールです。ただし、日本語の字幕精度はやや不安定な部分もあり、最終チェックは必須です。
メリット
- SNS向け動画を自動で分割・字幕付きに加工
- 再利用でコンテンツの露出を最大化できる
- 編集スキルがなくてもOK
デメリット
- 日本語字幕の精度にばらつきあり
- 無料プランでは出力数が限られる
9. Lyne.ai|“個別感のある営業メール”を自動作成するAI営業マン

Lyne.aiは、見込み客のWebサイトやSNS情報を分析し、1件ずつパーソナライズされた営業メールを自動生成してくれる営業特化型AIです。
テンプレを量産するのではなく、「この人の悩みに合わせた1通」を自動でつくる点が非常にユニークです。
活用例
たとえば、自分のサービスに興味を持ちそうな経営者に営業をかけたいとき、Lyne.aiにその会社の情報を入力すれば、「御社の◯◯という事例を拝見しました。まさに当社サービスがマッチします」など、自然で個別感のあるメール文を生成してくれます。
リスト営業・DM営業が苦手な人でも、断られにくく信頼されやすいアプローチが可能になります。
メリット・デメリット
量産型の定型営業文ではなく、“人に読まれるメール”が書けるのが大きな魅力。見込み顧客の心を動かす一通を、時間をかけずに用意できます。
メリット
- パーソナライズされた営業文を自動生成
- 見込み客リストに合わせて効率的に営業できる
- 海外の先進営業現場でも導入実績多数
デメリット
- 日本語対応がまだ発展途上(要翻訳や調整)
- サブスク型料金で継続コストがかかる
10.Tactiq|会議の要点を“自動で議事録化”してくれるメモAI

Tactiqは、Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsなどのオンライン会議で、リアルタイムに議事録を自動作成してくれるAIツールです。
会議内容をテキスト化し、要点を整理・要約までしてくれるため、ビジネスにおける情報共有の手間を大幅に削減できます。
ひとり社長にとっては、クライアントとの打ち合わせ記録や、ひらめいたアイデアの言語化などにも活用できる“記録と整理の相棒”になります。
活用例
たとえば、オンライン商談で新しい案件の話が出たとき。「あとでまとめよう」と思っても、内容を忘れてしまうことはよくあります。
そんなときTactiqを使えば、会話の内容がリアルタイムで文字起こしされ、しかも会議終了後には「主なトピック」「アクション項目」「重要な発言」が自動で整理された議事録として出力されます。
録音を聞き直す必要もありません。
自分用のメモとしてだけでなく、クライアントへの報告資料にもそのまま使えるのが大きな利点です。
メリット・デメリット
Tactiqの魅力は、記録だけでなく「要点の整理」までAIが自動で行ってくれる点です。話に集中しながらも、後から正確に振り返ることができるのは、ひとりで事業を進める上で非常に助かります。
一方で、文字起こしや要約の精度は、音声の聞き取りや話し方に影響される部分もあるため、重要な箇所は後から確認・修正する意識が必要です。
メリット
- 会議の内容をリアルタイムで文字起こし
- 要点やアクション項目を自動で抽出・整理
- 会議後すぐに共有可能な議事録が完成
デメリット
- 話し方やマイク環境によって精度に差がある
- 一部の機能は有料プラン限定
まとめ
ひとりでビジネスをしていると、やるべきことは山ほどあるのに、時間も人手も足りない——そんな状況は多くの人に共通しています。
今回ご紹介したAIツールは、文章作成、営業活動、資料作成、時間管理まで、多くの業務を「自動化」「効率化」してくれる頼もしい存在です。
もちろん、AIは魔法の杖ではありません。うまく使うには、目的に応じた選び方や、ちょっとした工夫も必要です。
でも、自分の弱点や苦手なことを“AIの得意分野”で補えるようになると、ビジネスのスピードも、広がりも大きく変わってきます。
「AIにできることは任せて、自分は本当にやるべきことに集中する」
今回の記事が、そんな働き方ができる一助になれれば幸いです。