ECサイトを立ち上げる際に考えるべき8つのポイント
Eコマースは現代のビジネス風景において、ますます重要な位置を占めています。
それはユーザーに商品やサービスを手軽に提供することが可能なだけでなく、ビジネス自体の範囲を地域や国境を超えて広げることも可能です。
しかし、成功するECサイトを制作するには明確にポイントがあります。だれでも簡単にECサイトが作れるようになった今日、ポイントが押さえられていない残念なECサイトが後を経ちません。
そこで今回は、ECサイト制作で最初に考えるべき8つのポイントをお伝えします。
ぼく自身ネットショップを現役で運営しています。もちろんゼロから自分で立ち上げました。
この実体験も踏まえたポイントに絞ってお伝えいたします。
ポイント1:どんな商品を取り扱うのか
まず始めに考えるべきは、ECサイトの目標です。
サイトを通じて何を達成したいのか、どのような商品やサービスを提供するのか、また目標顧客は誰なのかを明確にしましょう。
ビジネスモデルを理解し、それに基づいたコンテンツとサービスを設計することが重要です。
ぼくの場合実体験をお伝えすると、まずは財布や名刺入れ、スマホポーチ等の小物を幅広く扱いました。
その中でお客さんの反応を見ながら、少しづつ扱うジャンルを絞り、専門店化していくという手法です。
ポイント2:市場調査(マーケティング)
次に、市場調査が必要です。競合他社はどのような商品を提供しているのか、またどのように顧客を引きつけているのかを理解しましょう。
目標顧客のニーズと期待も理解し、それらを満たすようなサイトを設計することが重要です。
よくあるパターンとしては、とにかく自分の売りたいものを扱う、というものです。
マーケティングは「顧客のニーズを満たす」ことが鉄則です。
では具体的にどのようにマーケティングを行えばいいか、個人レベルでできることに落とし込んで具体的にご紹介します。
競合分析
オンラインで競合他社のウェブサイトやソーシャルメディアを探し、そのビジネスモデル、製品・サービス、価格設定、マーケティング戦略を調査します。
競合他社の商品・サービスのレビューをチェックし、その製品の強み・弱みを理解します。
目標市場の定義とセグメンテーション
あなたの商品・サービスが誰にとって有益かを考え、その人々を目標市場と定義します。年齢、性別、所得、地域など、いくつかの基準により市場をセグメンテーションします。
顧客インタビューと調査
ソーシャルメディアやオンラインフォーラムで、あなたの目標市場の人々の意見や懸念を探します。
オンラインサーベイツール(Googleフォーム等)を使ってアンケートを実施します。その結果を基に、顧客のニーズや期待を理解します。
市場のトレンド分析
インターネットで業界のニュースやレポートを読み、最新のトレンドや予測を把握します。
Google Trendsなどのツールを使って、人々が何に興味を持っているのか、どのようなキーワードがトレンドになっているのかを調査します。
SWOT分析
自社の強み、弱み、機会、脅威をリストアップします。例えば、あなたの製品のユニークな特性や、市場における競争力のある価格設定は強みとなります。一方、資金調達の難しさや、強力な競合他社の存在は弱みや脅威となるかもしれません。
ポイント3:ブランディング
ECサイト制作において、ブランドイメージとメッセージの明確化は欠かせません。
ブランドのコアバリューを明確にし、それを反映したデザインとコンテンツを作成しましょう。
ブランドのコアバリューとは、ブランドが代表する基本的な価値や信念のことを指します。
例えば、環境保護を重視するブランドのコアバリューは「サステナビリティ」であったり、「お客様第一」を掲げる企業のコアバリューは「顧客満足」であったりします。
このバリューは、あなたのブランドが何を重視し、どんなメッセージを発信したいのかを表しています。
具体例として、Appleのブランディング戦略を挙げてみましょう。
Appleは製品のデザイン、使いやすさ、革新的な技術を一貫して強調してきました。
そして、そのブランドは「洗練されたデザインと最高の技術」を象徴しています。
Appleのロゴ、ウェブサイト、製品パッケージなどの視覚的要素も、そのブランドイメージを一貫して補強しています。また、Appleのストアでは、製品のデモや個別のサポートなど、優れたカスタマーサービスを提供しています。
ポイント4:サイトのデザイン
これはカッコいい、美しいデザインにするという話ではありません。
実際制作会社に依頼をしてそのようなデザインにしたとても、売り上げにはほとんど関係ありません。
(いいデザインで印象は大きく変わるため、意味がないわけではもちろんありません)
ポイントとなるのは「わかりやすさ」と「使いやすさ」です。
世界一のECサイトAmazonを例に取ってみても、決して凝ったデザインとは言えません。
それでもAmazonを使っていて、わかりにくい、使いにくいと感じる方は少ないのではないでしょうか。
Amazonを例に、ECサイトにおけるデザインのポイントを5つご紹介します。
1.明確でシンプルな検索
Amazonのページ上部には大きな検索バーがあり、ユーザーが求める商品をすぐに探すことができます。また、キーワード入力時には検索候補が自動的に表示され、より簡単に目的の商品に辿りつけます。
2.商品カテゴリーとフィルター
左側のパネルにはさまざまな商品カテゴリーがあり、これによりユーザーは特定の種類の商品を簡単に見つけられます。また、フィルター機能により価格帯、ブランド、評価などで絞り込むことができます。
3.一覧性のある商品リスト
商品リストでは、商品画像、商品名、価格、星評価など、一覧性のある形で商品情報を表示します。これによりユーザーは多数の商品の中から比較しやすくなっています。
4.詳細な商品ページ
商品ページでは詳細な説明、画像、レビューなどが提供されます。これによりユーザーは商品の情報を十分に理解し、購入を決定するのに役立てます。
ポイント5:商品写真と説明文を充実させる
製品の写真は、顧客が商品を実際に見ることができないオンラインショッピングにおいて、非常に重要な役割を果たします。
高品質な製品写真を提供し、それが製品の特性や機能を正確に反映することを確認しましょう。また、説明文も魅力的で具体的に書き、顧客が製品の価値を理解できるようにします。
商品写真、説明文についてそれぞれ具体的なポイントを解説します。
商品画像
- 高品質な画像
顧客は実際に商品を触ることができないため、画像はその商品のクオリティと詳細を表現する重要な手段です。画像がブレていたり、解像度が低かったりすると、商品の価値が下がります。 - 複数角度からの画像
商品の全体像を見せるために、商品を様々な角度から撮影した画像を載せることが有効です。 - 実際の使用イメージ
商品を使った場面の画像を掲載することで、顧客は自分がその商品をどのように使えるかをイメージしやすくなります。衣服の場合、モデルが着用している画像を掲載すると良いでしょう。 - 詳細部分のクローズアップ
商品の特徴的な部分、または顧客が詳しく見たいと思う可能性のある部分のクローズアップ画像も有効です。
商品紹介文
- 明確な商品詳細
商品の大きさ、重さ、材料、使用方法など、商品の具体的な情報を提供してください。 - ユニークな販売ポイント
商品の他とは違う特徴や利点を強調すると、顧客が商品を購入する動機を提供することができます。 - 直感的な言葉遣い
難解な専門用語を避け、顧客が理解しやすい言葉を使用してください。明確でシンプルな言葉は、商品情報を顧客に伝える最善の方法です。 - 物語性のある説明
商品の背景情報や、その商品がどのように製造されたかなどの物語性を取り入れると、商品に深みと個性を加えることができます。 - SEO対策
検索エンジンでの商品の見つけやすさを考慮に入れるとよいでしょう。そのためには、商品のキーワードを適切に紹介文に含めることが重要です。
これらのポイントを押さえつつ、商品を効果的にマーケティングすることで、購買率の向上が期待できます。
ポイント6:豊富な決済方法と配送オプションを揃える
ECサイト制作におけるもう1つの重要な要素は、豊富な決済方法と配送オプションです。
顧客が安心して購入できるよう、安全で使いやすい決済方法を提供しましょう。
ただここはBASEやカラーミーショップ等のASPと呼ばれるECサイト構築サービスを活用する場合は、決済は簡単に豊富なパターンを設定できます。
また、複数の配送オプションと明確な返品ポリシーを設定することで、安心感の向上にもつながります。
ポイント7:商品登録をガンガンやる
サイトが完成したら、それを見つけてもらうための戦略が必要です。
小難しい理屈は抜きに、まずはショップのラインナップをガンガン増やしていきましょう。
よほどニッチな市場の場合は話は変わってきますが、基本的にまずは商品を登録していってサイトの中身を充実させないと誰からも見てもらうことができません。
筋トレしないと筋肉がつかないのと全く一緒です。
大半の人はこれができずにネットショップを開設しても続きません。
楽して儲かる方法を探している暇があったらその間に一品の商品登録をしましょう。
ポイント8:検証と改善を繰り返す
最後に、サイトのパフォーマンスを測定し、改善するためのデータ分析が必要です。
BASEやカラーミーショップ等のASPでは、この分析の機能が備わっています。
- どうやって自分のサイトに訪れたのか
- どんな商品が注目され、売れているのか
- 注目されている、売れている商品はなぜ人気なのか(自分で仮説を立てる)
- 全く注目されていない商品はなにか、どこが悪いのか
等々。
データを分析することで、どの部分が改善されるべきか、またどの戦略がうまくいっているかを理解することができます。
データをもとに、自分で仮説を立て、それを検証していくことが大切です。
ECサイトの場合は、ショップのデータがリアルタイムで取れることが強みです。
高速でPDCAを回すことができます。
検証と改善のサイクルと最速で回していきましょう。
まとめ
成功するECサイトを制作するためには、これらのポイントをすべて考慮する必要があります。
上記でご紹介した内容は、どれも即効性があるものではありません。即成功するビジネスがないことと同じで、ECサイトも楽して稼ぐことは不可能です。
しかし、今回ご紹介した内容を堅実に取り組んでいくことで、間違いなくあなたのECサイトは成長し、売上も伸びていきます。
焦らず、着実に取り組んでいきましょう。
それではまた!