Google広告で効果が出ないときは何を見直すべきか|約60万円使って問い合わせ1件だった運用から学んだこと

公開日: 2026年8月31日
Google広告を運用しているものの、クリックはされているのに問い合わせが増えない。
キーワードや広告文を変えても、なかなか成果につながらない。
こうした状況になると、「広告の設定が悪いのではないか」「LPをもっと改善すべきではないか」と考えがちです。
私自身、実際の支援で同じような経験があります。
ある企業のカスタマーハラスメント研修を集客するためにLPを制作し、Google広告を運用しました。
広告費は合計で約60万円。6,000近いクリックを集めましたが、実際の問い合わせは1件でした。
キーワードを調整し、LPもターゲットや訴求を変えながら複数パターンを試しました。ヒートマップを見ると、LPの下部までスクロールされていました。
それでも、大きく成果は変わりませんでした。
今振り返ると、この案件から学んだのは、Google広告で効果が出ないときに、いきなり広告設定やLPの改善から考えない方がよいということです。
まず見るべきなのは、
「広告が表示されていないのか」
「表示されているがクリックされないのか」
「クリックされるがLPで離脱しているのか」
「LPは見られているが問い合わせにつながらないのか」
という、成果までのどこで止まっているかです。
今回の案件では、広告はクリックされ、LPもある程度見られていました。
問題はその先にありました。
この記事では、実際にGoogle広告で思うような効果が出なかった経験をもとに、どのように原因を切り分け、改善や停止を判断すればよいのかを整理します。

Google広告に約60万円使って、問い合わせは1件だった
今回扱うのは、企業向けのカスタマーハラスメント研修を集客するために行ったGoogle広告の事例です。
月の広告予算はおよそ10万円。検索広告を中心に運用しました。
最終的な広告実績は概ね以下のようなものでした。
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 広告費 | 約60万円 |
| クリック数 | 約6,000 |
| 表示回数 | 約75,000 |
| CTR | 約8% |
| 平均CPC | 100円 |
| 実際の問い合わせ | 1件 |
数字を見ると、広告がまったく表示されなかったわけでも、クリックされなかったわけでもありません。
「カスハラ 研修」「カスハラ 対策 研修」など、サービスとの関連性が比較的高いキーワードでも配信していました。
それでも、最終的に欲しかった問い合わせにはほとんどつながりませんでした。
唯一入った問い合わせも、研修を直接依頼したい企業からではなく、カスタマーハラスメント研修を提供できる企業を探している仲介的な立場の方からのものでした。
問い合わせが1件入ったから広告が機能した、と単純には評価できない状況でした。
「Google広告を出して、関連性の高い検索からアクセスを集めれば問い合わせが増える。」
少なくとも今回の案件では、そこまで単純ではありませんでした。
効果が出ない中で、広告とLPを何度も見直した
問い合わせが増えない中で、最初の広告とLPをそのまま使い続けていたわけではありません。
実際の数字を見ながら、いくつかの改善を試しました。
検索意図の強いキーワードを中心に配信した
キーワードについては、「カスハラ」「ハラスメント」のような広い言葉だけでなく、
「カスハラ 研修」
「カスハラ 対策 研修」
「カスハラ 講師」
など、研修を探している人に比較的近いキーワードも設定していました。
検索広告では、設定したキーワードだけでなく、実際にどのような検索語句からアクセスされているのかを見る必要があります。
そのため、検索語句も確認しながら調整を続けました。
しかし、それだけで問い合わせが増えることはありませんでした。
ターゲットや訴求を変え、複数のLPを試した
次に疑ったのがLPです。
「広告をクリックしている人とLPの内容が合っていないのではないか」という仮説を持ち、ターゲットや訴求を変えながら複数パターンのLPを試しました。
企業向けの内容を強くしたり、異なる対象を意識した構成を作ったり、それらを統合した形に変更したりしています。
「このようなお悩みはありませんか」といった一般的な訴求だけでなく、研修内容や特徴の見せ方も変更しました。
ただ、LPを変えても問い合わせが大きく増えることはありませんでした。
LPの下部まではスクロールされていた

問い合わせが来ないのであれば、「LPを開いてすぐに離脱しているのではないか」と考えます。
そこでヒートマップも確認していました。
しかし、実際にはLPのかなり下の方までスクロールされていました。
もちろん、下までスクロールされたからといって、すべての文章が読まれ、内容に納得していたとは限りません。
ただ、少なくとも、
「広告をクリックされない」
「LPを開いた瞬間に離脱される」
だけが問題ではないことは分かります。
広告はクリックされている。
LPもある程度見られている。
それでも問い合わせない。
ここまで来ると、広告設定やページの見た目だけを改善し続けても、解決しない可能性があります。
今振り返ると、もっと手前の顧客理解が足りなかった

当時は、広告運用をしながらキーワードやLPを改善していました。
この改善自体が間違っていたとは思っていません。
ただ、今振り返ると、その前にもっと深く考えるべきことがありました。
それが、
「どのような企業が、どのような状況になったときにこの研修を必要とするのか」
という顧客理解です。
「需要がある」と「今すぐ発注したい」は別だった
カスタマーハラスメントというテーマへの関心があったとしても、それがそのまま研修の問い合わせになるとは限りません。
企業内でカスタマーハラスメントへの対応が必要になったとしても、最初から、
「研修会社を探そう」
となるとは限らないからです。
まず、
- カスハラとは何かを調べる
- 企業としてどのような対応が必要なのか調べる
- 社内で対応方針を考える
- その手段の一つとして研修を検討する
- 研修会社を比較する
というように、複数の段階を経ることも考えられます。
当時の私は、
「カスハラ研修を探している人にどう広告を出し、どうLPから問い合わせてもらうか」
という部分に意識が寄っていました。
しかし、その人が研修を探すまでにどのような状況があり、何を考えているのかまで理解する必要がありました。
クライアントが持っている顧客情報をもっと聞くべきだった
もう一つの反省は、クライアントへのヒアリングです。
私はWeb制作や広告運用の知識はありますが、クライアントの業界や顧客について、クライアント自身より詳しいわけではありません。
だからこそ、
- 過去にどのような企業から相談があったのか
- 何がきっかけで研修を検討したのか
- 問い合わせ前にどのような相談を受けることが多いのか
- これまでの受注はどのような経路から生まれたのか
といった情報を、もっと聞くべきでした。
広告データや検索データだけを見て顧客像を作るのではなく、営業現場で実際に起きていることと組み合わせる。
今はその方が精度の高い施策につながると考えています。
問い合わせだけをCTAにしたことにも改善余地があった
当時のLPでは、主なCTAを問い合わせにしていました。
研修を今すぐ依頼したい企業であれば、問い合わせでも問題ありません。
一方で、まだ情報収集や社内検討の段階であれば、「問い合わせる」という行動はハードルが高かった可能性があります。
例えば、
- 研修内容が分かる資料
- カスタマーハラスメント対策について整理した資料
など、問い合わせより一段階手前で接点を持つ方法も考えられます。
もちろん、資料ダウンロードを用意していれば成果が出た、と言うことはできません。
実際に試していないからです。
ただ、ユーザーの検討段階に対して、問い合わせという選択肢しか用意していなかったことは、今なら見直すポイントの一つです。
ただし、この案件で問い合わせが増えなかった原因が「顧客理解だけだった」と断定することはできません。
広告、LP、オファー、予算、市場環境など複数の要因が関係していた可能性があります。
今回の経験から得たのは、一つの原因に決めつけず、どこで成果が止まっているのかを順番に確認する必要がある、ということです。
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今ならGoogle広告を始める前に、何を確認するか
もし現在、同じようなサービスのGoogle広告運用を依頼されたら、最初から広告管理画面を触ることはしません。
まず、その広告で誰を集めるのかを整理します。

過去の顧客や問い合わせについて聞く
最初に確認したいのは、実際の顧客です。
どのような企業が利用しているかだけでなく、
- どのような課題を抱えていたのか
- 何をきっかけに相談したのか
- 問い合わせ前に何を検討していたのか
- どのような経路から問い合わせにつながったのか
まで聞きます。
ここが分かると、狙う検索キーワードも変わります。
LPで何を伝えるかも変わります。
問い合わせだけでよいのか、資料ダウンロードなど別の導線が必要なのかも考えやすくなります。
検索需要や競合を確認する
顧客像を整理した上で、Google上の検索需要や競合状況を確認します。
例えば、
- どのようなキーワードで検索されているのか
- その検索は情報収集なのか、サービス検討なのか
- 競合はどのような広告やLPを出しているのか
- 想定している予算でどの程度クリックを集められそうか
といったことです。
「ニーズがありそうだから広告を出す」ではなく、検索行動としてどの程度表れているのかまで見る必要があります。
予算内で何を検証できそうかを考える
広告予算についても、事前にある程度の試算は行います。
例えば、想定CPCが500円で予算が10万円なら、単純計算では約200クリックです。
「そのデータで何を判断できるのか。」
「問い合わせ率を考えたときに、そもそも十分な検証ができそうなのか。」
こうしたことを事前に考えます。
ただし、ここで予測しすぎることにも注意しています。
Google広告は、実際に配信してみなければ分からないことも多いからです。
想定していたCPCと実際のCPCが違うこともありますし、どの検索語句からクリックされるか、LPでどの程度反応されるかも、事前に正確には分かりません。
そのため私は、
事前にできる限り調べた上で、一定期間は実際に配信し、実データをもとに次の判断をする
という進め方が現実的だと考えています。
Google広告で効果が出ないときは「どこで止まっているか」を見る
実際に広告を始めた後、成果が出ないからといって、すぐにLPを作り直したり、予算を増やしたりする必要はありません。
まず、問い合わせや受注までのどこで止まっているのかを確認します。
広告が十分に表示されていない
そもそも広告がほとんど表示されていなければ、問い合わせ以前の問題です。
予算、入札、キーワード、広告ランクなどを確認します。
表示されているがクリックされない
広告は表示されているもののクリックされていなければ、検索意図と広告のズレを疑います。
キーワード、検索語句、広告文などを確認します。
クリックされるがLPですぐ離脱する
広告はクリックされているのにLPですぐ離脱されている場合は、
- 広告で伝えた内容とLPが合っているか
- ユーザーが知りたい情報がページにあるか
- ページが使いにくくないか
などを確認します。
LPは見られているが問い合わせされない
今回の案件は、ここに近い状態でした。
広告はクリックされ、LPの下部までスクロールされている。
それでも問い合わせにつながらない。
この場合は、LPの文章やデザインだけでなく、
- オファーそのもの
- 顧客が今どの検討段階にいるのか
- CTAのハードル
- 競合と比較したときの選ばれる理由
- そもそも広告で狙っている顧客像
まで広げて考えます。
問い合わせは来るが受注につながらない
問い合わせ数だけでなく、その質も見ます。
- 狙っていた企業から問い合わせが来ているのか
- 問い合わせ後に商談へ進んでいるのか
- 受注につながらない理由は何なのか
ここまで進むと、広告だけではなく価格、サービス内容、営業まで含めて見る必要があります。
Google広告の成果は、広告管理画面の数字だけでは判断できません。
改善を続けるだけでなく「広告を止める」という判断もある
Google広告で効果が出ないと、
「まだ改善できるのではないか」
と考え続けてしまうことがあります。
もちろん、数週間だけ配信して結論を出すのは早すぎることもあります。
一方で、改善を続ければ必ず成果が出るわけでもありません。
今回の案件でも、
- キーワードを調整する
- LPを変える
- 訴求を変える
- データを見る
と試行錯誤を続けました。
それでも、広告費約60万円に対して実際の問い合わせは1件でした。
そのため、最終的には費用対効果を考えて広告を停止しました。
今は、Google広告の運用では「どう改善するか」と同じくらい、
このまま検証を続けるのか、別の方法を試すのか
を判断することも必要だと考えています。
例えば、
まだ十分なクリック数が集まっていない
→ もう少しデータを取る。
表示やクリックに明確な問題がある
→ 広告設定を改善する。
アクセスは集まっているが反応しない
→ LP、オファー、顧客像まで見直す。
何度か仮説を変えても改善しない
→ 広告を続けること自体を見直す。
といった判断です。
広告費をすでに使っているからといって、成果が出るまで続ける必要はありません。
それまでのデータを次の施策に活かせるのであれば、広告を停止することも一つの判断です。
Google広告で効果が出ない原因は、広告の中だけにあるとは限らない
今回の経験から、「Google広告は効果がない」と考えているわけではありません。
別の案件では、Google広告から問い合わせにつながることもあります。
成果が出るかどうかは、Google広告という媒体だけで決まるものではありません。
商材、検索需要、競合、顧客の検討段階、予算、広告、LP、オファーなど、さまざまな条件が関係します。
だからこそ、Google広告で効果が出ないときに、
「キーワードが悪い」
「LPが悪い」
「予算が足りない」
と最初から一つの原因に決めつけない方がいいと考えています。
まず、
表示 → クリック → LP → 問い合わせ → 受注
のどこで止まっているのかを見る。
その場所を特定してから、原因を考える。
必要であれば、Google広告の管理画面の外まで広げて考える。
約60万円を使って問い合わせ1件に終わった経験から、私はこの順番で考えるようになりました。
Google広告の目的は、クリックを増やすことではありません。
最終的に問い合わせや受注など、事業の成果につなげることです。
広告管理画面の数字だけにとらわれず、その先で顧客がどう動いているのかまで見ることが、Google広告を運用するときには必要だと考えています。
\ Web集客の優先順位を整理したい企業様へ /
Web集客、次に何を改善するか整理しませんか?
Webサイト・SEO・広告・アクセス解析を横断して確認し、
成果を妨げている課題と改善の優先順位を整理します。






